悪性中皮腫の治療

患者さん用 要約

2004年6月最新版(2003年6月6日更新)


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説明

悪性中皮腫(あくせいちゅうひしゅ)はまれながんで、がん(悪性)細胞が胸部あるいは腹部の,表面の膜の袋(胸膜:きょうまく,腹膜:ふくまく)に見つかる病気です.悪性中皮腫の患者さんの多くは石綿(アスベスト)を吸いこむ仕事についていました.


治療選択の概観

悪性中皮腫をどのように治療するか

すべての悪性中皮腫の患者さんに治療があります.3種類の治療が用いられます:

  1. 外科療法(がんを取り出します).
  2. 放射線療法(がん細胞を殺すために高照射量のレントゲン線あるいはほかの高エネルギー放射線を用います).
  3. 化学療法(がん細胞と戦う薬を用います).

限局型 悪性中皮腫(T期) 

  • T期: がんが肺や心臓のそばの胸腔(きょうくう)内面あるいは横隔膜か肺の中に見つかる.
がんが胸部か腹部の1ヶ所だけにあるなら,治療は胸膜の1部とその周囲の組織をいくらか取り除く外科療法でしょう.

がんが胸膜(きょうまく)のもっと広い範囲にあれば,治療は次のどれかでしょう:
  1. 症状を軽減するために胸膜とそのそばの組織を取り除く外科療法で,外科療法後に放射線療法を併用するかしない.
  2. 胸膜の1部,肺,横隔膜の1部,そして心臓の外膜の1部を取り除く外科手術.
  3. 症状を軽減するための体外照射放射線療法.
  4. 胸部の中に投与する化学療法に引き続き行なう外科療法の臨床研究.
  5. 手術,放射線療法の臨床研究で,化学療法を併用するかしない.

進展型 悪性中皮腫(U,V,W期)

  • U期: がんが胸部の内面を越えて胸部のリンパ節に広がっている.
  • V期: がんが胸壁、胸部の中心、心臓、横隔膜を突き抜ける、あるいは腹部の内面、そしてひとによっては近くのリンパ節に広がる.
  • W期: がんが離れた臓器や組織に広がる.

治療は次のひとつでしょう:

  1. 不快感を軽減するために液体を取り除く(胸腔穿刺(きょうくうせんし),腹腔穿刺(ふくくうせんし)).液体がさらに貯留するのを予防するために胸部か腹部に薬が入れられることもあるでしょう.
  2. 症状を軽減するための外科療法.
  3. 症状を軽減するための放射線療法.
  4. 化学療法.
  5. 臨床研究の外科療法,放射線療法,化学療法.
  6. 胸部か腹部に投与する化学療法.

再発 悪性中皮腫

再発とはがんが治療後に出てくることです.胸部内面か腹部内面あるいは体のほかの部位に出てきます.

治療はがんが出てきた部位や,患者さんが以前受けていた治療を含む多くの要因によって決まります.臨床研究では新しい治療が試みています.


2004年6月最新版(2003年6月6日更新)翻訳:秋葉 直志